望郷の念

朝起きて、顔洗って、着替えて、乗るは都心へ向かうJR。


冷房の効かない車内。汗で気持ち悪いスーツ。おっさんの放つ妙な臭い。バカっぽい兄ちゃんのタバコと香水のドギツイ臭い。見ず知らずの人とぎちぎちに詰め込まれる理不尽さ。気持ち悪い息。荒い鼻息。妙に曇った車内の窓。みんな無表情。唯一の救いは持ち込んだ新聞と本。


都心でサラリーマンを続ける限り、10年後、20年後もずっとこれを我慢し続けなければいけない。考えるだけで吐き気がする。


そしてその毎日の満員電車の通勤を我慢して、当然のように遅い時間まで働いて。やりたいことも我慢して。
手に入るのがちょっとのお金とやりがいのある仕事。


気になるのは給料、役職、車、子供の学費。

そして将来の夢は小さな庭付き一戸建て。

全てお金。



アホらしい、と思った。


東京という土地に魅力を全く感じなくなりました。
こんな生活をしているサラリーマンが日本にはゴマンといるわけですが、信じられない。そういう人達に対して気の毒だとは思うが、すごいとは毛頭思えない。


私は数年後、九州へ帰ります。そのためにはどうしたらよいかを考えています。今の会社で飛ばしてもらうか、地方公務員を目指すか、転職するか。全ての方法を視野に入れて考えて行きたいと思います。


都心に生きる人生は、便利ではあるが、決して豊かではないと思う。